電脳せどりのリサーチに取り組む上で、Google Chrome拡張機能の『Keepa』が役に立つということは以前の記事で解説しました。
モノレートいらずの電脳せどり手法。Keepaの機能を使ってリサーチしよう。Keepaを使えば、Amazonの商品ページ上で過去の新品・中古の最安値変動が見れたり、Amazon本体の出品履歴も見れたりと、リサーチに役立つ様々な情報にアクセスできます。
特に、有料版なら売れ筋ランキングやカート販売価格の変動なんかもチェックできます。
モノレートでは確認できなかったデータを見ることもできるので、Keepaはインストールしておいて損はないです。
ぜひとも上のリンク記事でKeepaのインストールと設定を済ませ、実際にどんな機能があるのか試してほしいなと思います。
ちなみに、もしかしたら「モノレートだけで事足りてるよ」って人もいるかもしれないないですね。
それなりに電脳せどりのリサーチをこなしてきて、全く仕入れ出来ないという段階からは抜け出せたし、そもそもリサーチツールをいくつも使うは面倒だと。
そう考える人がいてもおかしくはないと思います。
だけど、この『Keepa』はそこらに転がっている簡易リサーチツールなんかに比べて圧倒的に有用で、有料版になるとモノレートに変えて使ってもいいくらいです。
それほどまでに優秀。
ということで今回は、なぜ電脳せどりのリサーチにKeepaを使うべきなのかを解説しつつ、実際の使い方をお話していきたいと思います。
拡張機能は重い。選んで使って高速リサーチを。
まず大前提として、せどりに役立つ拡張機能はChromeウェブストアの中に沢山あります。
参考 Chromeウェブストアchrome.google.com『Keepa』に限った話ではなく、『モノゾン』『クローバーサーチB Select』『XDEALER.PRO』などなど、モノレートの欠点を補うかのように様々な機能を実装した拡張機能が存在するんです。
僕自身、Keepa以外に頻繁に使う拡張機能がいくつかありますし、便利な拡張機能についてはまた追々記事にしていきたいと思います。
ただ、ここで一点大切なことが。
拡張機能って、Chromeを開いたときにバックグラウンドで挙動を開始したり、あるウェブページを開いたときに自動でデータ収集を行ったり、自分の見知らぬところで勝手に動いているわけですよ。
何でもかんでも拡張機能を有効化して使っていると、その分PCのメモリに負荷がかかるわけで、PCが重たくなるんです。
ウェブページを新しく開いたり更新したりするだけでも非常に時間がかかるので、作業スピードが落ちるおそれがあるんですよ。
- この拡張機能良さそう!
- あれも使ってみたい!
そうやってばんばん拡張機能を取り入れていくと、作業スピードが落ちてかえって非効率なんです。
電脳せどりで収益を最大化していくには、リサーチスピードとリサーチ精度の両方を高める必要があります。
複数の拡張機能を使うことでリサーチ精度は向上するかもしれませんが、それによりリサーチスピードが極端に低下してしまっては意味がない。
リサーチに費やす時間は極力短く。リサーチ精度は極力高く。バランスが大切。
そういった理由で、電脳せどりのリサーチを行う際は主要な拡張機能にのみ絞ってこれを利用すべきであり、その主要な拡張機能の代表格がKeepaというわけですね。
Chrome拡張機能『Keepa』を使うべき3つの理由
主要な拡張機能として『Keepa』を使うべき理由は、主に以下の3つです。
これら3つの理由があるからこそ、Keepaは単なるモノレートの補助ツールではなく、電脳せどりリサーチのメインとしても使っていくことができる最高のツールなんです。
具体的に説明していきましょう。
Amazonの在庫保有期間から値動き予測
Keepaでは、Amazon本体の過去の出品情報を表示することができます。
- 過去◯ヶ月でAmazon本体はこの商品を出品しているか?
- 出品しているとすれば、どれくらの頻度で出品しているか?
- 過去にどれくらいの価格で出品されていたのか?
こういった情報を知ることができると。
これはモノレートでは知ることのできない貴重な情報です。
例えば、こちらのKeepa図表をごらんください。
過去3ヶ月のデータをしめしており、黄色の折れ線がAmazon本体の出品状況と出品価格を表しています。
黄色の線が4月5日あたりで途切れているので、「この商品は過去3ヶ月にわたりAmazon本体が出品していて、数日前に在庫が切れたんだな」ということがわかりますね。
このように、過去にAmazon本体の出品実績があり(それも長期にわたって)、直近になって在庫切れを起こしているようなケースでは、数日中に在庫が復活する可能性があります。
さらに、図表中のAmazon出品の価格変動をみてもらうとわかりやすいんですが、Amazonは一般出品者の出品価格や商品参考価格から勘案してフレキシブルに出品価格を変更してきます。
この商品もたった3ヶ月の間で上は3,000円以上、下は1,500円以下という価格変更を行っており、そのたびに一般出品者は揺さぶられます。
つぎに在庫が復活するときには、かなり安く価格設定してくるかもしれませんね。
そういった事情を加味すると、
という判断もできるし、
という判断もできます。
どちらをとるかは本人に力量次第ですが、Keepaにより仕入れ可否判断を行う際の判断材料が増えるということです。
モノレート不要で時間効率アップ
Keepaの有料版では、図表の中に売れ筋ランキングと販売カート価格を表示させることができます。
上の緑色の折れ線グラフのように、売れ筋ランキングをKeepaの図表中に表示させることができるんです。
売れ筋ランキングはモノレートでも確認できますよね。
だけど、Keepaの図表中に売れ筋ランキングを表示させることができれば、売れ筋を確認するためにいちいちモノレートを開く必要がなくなっちゃうんですよ。
どっちでもよくない?って思うじゃないですか。
でも、全然どっちでもよくない。
仕入れリサーチを行うときって、モノレート上でデータ分析をしても、最終的にはちゃんとAmazonの商品ページを開いて確認する必要がありますよね。
反映までにタイムラグがあるので、モノレートとAmazonページのデータが少し異なる場合もありますし、いざ仕入れるとなるとAmazonのページも開くことになる。
つまり、『モノレートで商品検索』と『Amazonの商品ページを開く』という2つの作業を行う必要があると。
これに対し、Keepaの図表中に売れ筋ランキングを表示させていれば、Amazonの商品ページを開くだけで基本的な仕入れ可否判断を行うことが可能です。
後述するようにモノレートを使うメリットは十分あるんですけど、Keepaを使えばモノレートを開かずに仕入れの可否判断を行うことすらできるんですね。
モノレートってAmazonに比べてサーバーが弱いのか検索結果の表示に時間がかかるんですよ。
4~5秒かかることもざらだし、遅いときはもっとかかる。
これってたった数秒だとおもうかもしれないけど、リサーチなんて一日何百件と行うものだから、例えば1日200件の商品をリサーチしたとして15分以上のタイムロスなんです。
上述したように、電脳せどりの収益アップのためにリサーチスピードを高めることは非常に重要ですから、モノレートを使わなくてもいいというのは大きなメリットになります。
モノレートと併用で仕入れ商品逃さない
Keepaの有料機能を使えばモノレートなしでも十分仕入れができるわけですが、モノレートにはモノレートの良いところがたくさんあるので、併用することでリサーチ精度を向上することもできます。
例えば、モノレートでは中古・新品それぞれの過去販売数量が正確に分かります。
このように、過去の販売数量が数値化されて表に載っているんですよね。
モノレートの詳しい見方やら使い方はこちらの記事をご覧ください。
最新版モノレートの見方を徹底解説。入金額や販売数から最速で仕入れ判断を行う方法。Keepaの売れ筋ランキングでは、新品と中古のどちらが売れているのかよくわからないし、ましてや正確な販売数量まではわかりません。
なので、モノレートとKeepaを併用して使うことで、「過去3ヶ月で◯個売れているから、自分は△個仕入れよう」といった判断ができるわけです。
また、モノレートとKeepaでは、売れ筋ランキングのグラフの動きが多少違います。
例えばこちらのモノレートのグラフをみてください。
直近の数日間は出品者がいますが、ランキングは動いていないので商品が売れていないように見えます。
では、全く同じ商品についてKeepaで売れ筋データを見るとどうでしょうか。
はい、このように2回ほど緑色の線グラフが折れ曲がっており、少なくとも直近で2つは商品が売れていることがわかりました。
このようなモノレートとKeepaとのランキンググラフの相違は、おそらくデータ取得の頻度や手順の差によるものだと思います。
この商品のデータをざっと確認すると、モノレートのデータ取得頻度が数日に1回程度だったために、モノレート上では直近の販売実績が反映されなかったように見えますね。
もちろん、たまたまこの商品がそうだっただけで、逆にモノレートのデータの方が正確な場合もあります。
大切なのは、モノレートとKeepaの2つのデータをしっかり見比べて多角的に仕入れ判断を行うこと。
これにより仕入れの取りこぼしがなくなり、リサーチ精度が高まっていきます。
高速リサーチを実現するKeepaの使い方
さて、以上の3つの理由を踏まえれば、電脳せどりのリサーチにKeepaを導入すべきことは分かってもらえたかと思います。
では、具体的にどのような手順でリサーチを行っていくのかということなんですが。
基本的な考え方はこれまでモノレートを使って行ってきたリサーチと一緒なので、特別な勉強が必要ってわけじゃないので安心してください。
初心者の方でも、ビギナー用の記事を用意しているのでざっと読んでもらえれば流れは頭に入るかなと。
初心者の方へ 電脳せどりと情報発信のスタートアップその上で、どのようにしてKeepaを使ってリサーチ効率を高めていくかということですが…。
まずは通常どおり、ネットショップやオークションサイトでリサーチしたい商品を見つけたら、その商品の商品名やASINコード、またはJANコードをコピーします。
コピーしたら、モノレートではなくAmazonの検索窓に貼り付けて検索しましょう。
Amazonから商品を検索するとわかりますが、検索スピードがめちゃくちゃ早く、一瞬で商品ページへ移行します。
商品ページを開いたら、その商品の価格を確認しましょう。
Keepaの図表はこの下に表示されますが、データ取得に少しだけ時間がかかります。
この待っている時間がもったいないので、ぱっと現在の出品価格を確認して仕入れ価格とを比較し、最初の仕入れ判断をしてしまいましょう。
そう判断できればすぐに次の商品のリサーチにうつればいいし、価格だけみれば利益が取れそうと判断できれば下にスクロールしてKeepaの図表を確認します。
緑線の売れ筋ランキングがぱっと目にはいるので、十分売れていることがわかれば詳細な分析へ、あまり売れていないことがわかればさっさと次の商品のリサーチへうつります。
こうすることで無駄なリサーチ時間を短縮でき、モノレートを開くこともなく流れ作業で仕入れ判断を行うことができますね。
出品価格も売れ筋グラフも問題なければ、あとは普段とやることは一緒。
- 過去の価格推移から考えて現在の出品価格は適正か
- 過去のAmazon在庫状況から考えて在庫復活による急激な値下がりリスクはないか
こういった情報をKeepaから読み取って仕入れ判断を行います。
モノレートと併用するのであれば、以下のようなデータ分析も。
- 出品者数の推移から考えて値下がりリスクはないか
- 具体的な過去販売数から考えて何点くらい仕入れるべきか
最終段階のリサーチではじめてモノレートを開き、これを併用して仕入れ判断を行う方が無駄な時間も省けるし精度もあがりますね。
このような流れでKeepaを使っていけば、リサーチ効率の高い電脳せどりライフを送ることができますので是非試してみてください。
ちなみに無料版のKeepaを使う場合は、売れ筋情報はモノレートで取得するしかありませんのであしからず。
終わりに
Keepaには電脳せどりのリサーチを効率化しつつ精度を高める大きなメリットがあり、電脳せどりに取り組む際は必ず導入しておきたい拡張機能です。
せどりって、頭を使う作業がリサーチくらいなもので、そのリサーチすらある程度経験を積んで体系化していけば機械的に手を動かすだけでもそれなりに仕入れができるようになっていきます。
そうとなれば、作業を効率化することが本当に大事。
ぜひKeepaを使って効率よくリサーチを行ってみてください。