• 特許事務所で弁理士を目指していた僕がネットビジネスで起業した3つの理由

    僕は現在30代前半のネットビジネス起業家です。

    起業家といっても、組織を作らず1人で活動しているのでフリーランスのノマドワーカーに近いですね。

    インターネットを駆使してネット物販をしたり、情報発信をとおしてWebマーケティングやブランディングの構築を教えるコンサルティングをしたりと、自分のやりたいことをシゴトにしてほんわかと暮らしています。

    プロフィール

    そんな僕はかつて、新卒1年目に大手メーカーの知的財産部に就職し、3年間発明の創出に関わる仕事の経験を積みました。

    その後は国際特許事務所に転職し、そこで4年年ほど特許出願の業務に携わりました。

    知的財産の専門職大学院出身ということもあり、当時は知財関係以外で働くことなんてまるで想定していませんでしたね。

    知的財産の専門家としてより自分の価値を高めよう!
    そんな想いもあって特許事務所へ転職したし、その後は知的財産の専門資格である弁理士資格の取得に向けて猛烈に受験勉強をしていました。

    そんな知財道まっしぐらだった僕が、30歳を過ぎて急にネットビジネスで起業するという道を選んだんです。

    新卒以来7年間培ってきた専門を捨てて、全くの別世界に飛び込んだわけです。

    ぶっちゃけてしまえば、特許事務所で働くうちに、弁理士という職業に対して希望を抱けなくなっていったんですよね。

    それなら、

    今からでもネットビジネスをはじめた方が弁理士の勉強をするより絶対に将来のためになる。
    そう思って新たな挑戦に至ったわけです。

    ということで今回は、特許事務所で働きながら弁理士を目指していた僕がネットビジネスで起業するに至った3つの理由を、弁理士の将来性やネットビジネスの可能性などと照らし合わせながらお話していきたいと思います。

    弁理士になっても年収は上がらないので自力で収入を生み出す方が良い

    弁理士は理系の最高峰資格とも呼ばれており、合格するための平均勉強時間は極めて多いです。

    必要な勉強時間は人それぞれの能力や環境によって大きく変わりますが、一般的に2000~3000時間は必要と言われていますね。

    例えば、弁理士資格講座最大手のLECの合格体験記で、以下のように語ってらっしゃる方がいます。

    2017年度合格 吉安裕史さんの合格体験記

    私は転職期間があったこともあり、勉強時間は確保できた方です。

    毎日勉強時間を記録していたのですが、三次試験を受験するまでに約2,500時間の合計勉強時間となりました。

    でも、1年目だったら2,000時間くらいで受かる気がします。

    しかし、1,000時間以下では鬼才じゃない限り難しいと思います。

    引用:LEC東京リーガルマインド(2017年度合格 吉安 裕史さん

    2,500時間と言うと、2年換算で毎日勉強を続けるとして1日平均3.4時間勉強するってことです。

    合格までにどれほどの勉強量を要する資格かよく分かりますね。

    ちなみに僕自身はと言うと、最終的に弁理士資格の合格にまでは至っていないものの、4段階ある試験のうち2段階は突破しており、その勉強量はだいたい800~1,000時間くらいだったと記憶しています。

    弁理士試験のステップ

    • 短答式筆記試験
    • 論文式筆記試験:選択科目
    • 論文式筆記試験:必須科目
    • 口述試験

    仕事帰りに24時間営業のファミレスに寄って深夜まで一人黙々と勉強し、ドリンクバーでお腹を満たしていたことを今でも鮮明に覚えています。

    8ヶ月間ほどで短答式試験をパスできたのは大きくて、次年度からは論文式筆記試験の必須科目に集中できる状態だったので、「このまま順調にいけば2年目か3年目には合格できるかもな」と思っていましたね。

    というより、特許事務所で特許技術者として働いていた身としては、そもそも弁理士になることを前提として特許事務所に雇われているので意地でも合格しないといけないんです。

    そういった意味でも、当時は仕事で特許実務をこなしつつ、睡眠時間を削ってがむしゃらに試験勉強に明け暮れていました。

    そんな折、同じ事務所の弁理士の先輩方と給料についてお話する機会があったんですけど、これが僕にとってはあまりに衝撃的で。

    今の自分と200万円程度しか変わらないじゃん!
    ほとんどの特許事務所は年俸制を採用しているものの、前年度の案件処理件数によって給料が上がったり下がったりする業界なので、給与形態は成果報酬制みたいなものなんですよ。

    でも、弁理士になったからと言って案件処理スピードが2倍にも3倍にもなる訳がないし、特許技術者である僕と、弁理士である諸先輩方とでは、案件処理件数に大きな差はないんです。

    なので、弁理士になったところで劇的に給料が上がるわけではない。

    弁理士になったばかりで、今後伸びていくというならまだ望みはありますが、弁理士歴10年を超える40代後半の先輩でも僕の年収+300万円程度しかなくて、それに僕は絶望したんですよ。

    高難易度の弁理士資格を取得すれば、年収1,000万円超えも夢じゃない。

    そんな謳い文句に惹かれて弁理士を志す学生や新卒社会人も多いと思いますが、雇われ弁理士で年収1,000万円を超える人って相当少ないです。

    管理職やグループリーダ的なポジションに付いている弁理士なら可能かもしれませんが(さすがに管理職の弁理士に年収を聞く機会はありませんでした)、少なくとも僕の周りの実務担当弁理士たちで年収1,000万円を超えてる人なんて聞いたことありません。

    企業のように段階を踏んで役職につくことができるピラミッド構造ならまだ希望はありますけど、ほとんどの特許事務所は所長と数人の管理職を除いて全ての所員が一律同様に実務担当者に過ぎません。

    そのため、管理職に就ける可能性は極めて低いし、管理職に就けるとしてもある程度年齢を重ねてからになるので、20代や30代前半からいきなりどかっと年収が増えることはないんです。

    2,000~3,000時間かけて年収200~300万円アップってさすがに悲しくないですか?
    そもそも、弁理士資格を持たない特許技術者と弁理士とでは業務に差異はなく、特許明細書の作成業務を続ける以上は資格を取ったからといって特別仕事に変化なんてないんです。

    そうなると、弁理士資格の取得のモチベーションって「年収アップ」や「キャリアアップ」くらいなものなのに、それすら望めないのは悲しすぎる。

    僕はネット物販から副業でネットビジネスをスタートしましたが、初心者で右も左も分からず遠回りを繰り返した僕でも、4ヶ月間で月商100万円・粗利益20万円ほどの収益を生み出すことが出来ました。

    副業せどりで月商100万円を達成した方法|当時の流れと考えていたことをまとめました。

    ネットビジネスも人それぞれ結果が出るまでの時間は違うと思いますが、少なくとも僕の場合は4ヶ月間で200時間ほどがむしゃらに頑張ったら、それだけで『弁理士資格取得によってアップするであろう月収の金額』よりも多くの収入を生み出せたわけで。

    しかもネットビジネスはこの先さらに収益を伸ばしていくこともできるし、外注化によって自分がほとんど労働しなくても収入を生み出すことができるので、金銭的にも時間的にも際限なく伸ばしていくことができます。

    事務所勤めの弁理士に比べて、年収の上限が圧倒的に高いし、労働時間の面でもどんどん自由になっていくんですよ。

    あれ?これじゃ頑張って弁理士になる理由なんてなくない?
    これに気付いてからというもの、弁理士資格が自分にとって物凄く空虚なものに思えて、最終的に論文式試験の受験勉強を辞めることにしました。

    もちろん、収入アップやキャリアアップだけが全てじゃないし、例えばやりがいや安定性といった面も仕事選びの重要なファクターだと思います。

    でも、これらのファクターに関してもネットビジネスの方がはるかに分があると僕は思っていて。

    これについては後述しますね。

    弁理士合格のために努力できる人は間違いなくネットビジネスで結果を出せる

    ネットビジネスは少ない時間で弁理士の収入アップよりも大きな収入が見込めるわけですが、だからと言って「誰でも簡単に…」とか「たった数クリックで…」なんてネットの誇大広告みたいなことを言うつもりはありません。

    出どころの分からない不確かな情報ですが、

    ネット副業で5,000円以上稼いでいる人は全体の5%にも満たない。

    なんてことはよく言われていますし、決して「ネットビジネス=簡単」ってわけではないんですよ。

    誰かに指示されたとおり実践すればいいだけのビジネスではありませんし、思考停止のまま手を動かすだけで何十万円も稼げるような世界じゃないのは確かです。

    僕はネットビジネスをはじめた当初、運良くまともなメンターのコンサルを受けることができたので、「ネットビジネスなら簡単に稼げる」とか「教えてもらえば自動的に稼げるようになる」みたいな幻想は持っていませんでした。

    ネットビジネスのコンサルを受ける前に!失敗しないコンサルの選び方とは?

    でも、これだけは確かだと思っていたんです。

    仕事しながら弁理士試験の勉強をし続けて、短答式試験と論文式選択科目まで合格できたんだから、絶対大丈夫!
    弁理士はさすがに理系最高峰資格と言われるだけあって、ただ法文を丸暗記すればいいだけではなく、法文や判例の知識をもとに適切な情報処理を行う能力も必要。

    つまり、弁理士の勉強ってただがむしゃらにインプットしていればいいわけではなく、自分の頭を使って、考え行動する、つまりアウトプットする力も磨く必要があるんですよね。

    特に、論文式試験なんて論理を素早く組み立てる思考力がなければ狭き合格の門をくぐり抜けることは出来ませんから。

    そう考えたら、忙しく本業の仕事をこなしながらも、環境を言い訳にせず何百時間という勉強に向き合ってきて、短答式試験は合格したわけだから、ネットビジネスだって頑張れば絶対結果は付いてくるだろうと思ったんですよね。

    で、実際に行動に移してみると結果が出るまでは案外早くて、特にコンサルを受けて人から習いはじめてからは急速にネットビジネスによる副収入が伸びていきました。

    特許事務所を辞める頃には、副収入が給料の4~5倍になっていましたから、正しい方法でネットビジネスに取り組めばその効果は絶大だなと実感します。

    ネットビジネスで結果が出る人

    • 弁理士試験に合格した人
    • 短答試験だけでも合格した人
    • まだ受験前だけど最後まで諦めない自信のある人

    こういう人たちは、十中八九ネットビジネスに取り組んでも結果を残すことができると思いますね。

    だって、仕事が忙しいとか、家庭がごたついているとか、そんな環境のハンデをものともせずに、何百何千という途方もない時間を勉強に費やして、弁理士試験合格に向けて頑張れるんですよ。

    しかも、実際に合格という結果を残すためにはインプットだけじゃ足りず、自分の力で考え答えを導き出す思考力も必要となる。

    そんな試験に向き合って結果を出した人、もしくは結果を出そうと努力し続けている人が、上述した「インターネットビジネスで稼げる5%の人たち」の中に入らないわけがないです。

    実際に弁理士試験もインターネットビジネスも両方経験した僕からすると、ネットビジネスで実績を出すことなんて弁理士試験に合格するための勉強量に比べれば全然大したことないと思います。

    どちらかと言うとネットビジネスは「ある程度収益化できた後、その先の奥が深い」イメージですね。

    副業時代にネット物販で実績を積み上げた僕ですが、今となっては情報発信をとおしてWebマーケティングやブランディングの奥深さにどっぷりハマっていて、それを楽しむかのように事務所を辞めて起業するに至りました。

    最初のネットビジネスで十分収益化できたら、その先特許事務所で働きながら副業を続けるのか、それとも思い切って起業して自分なりの働き方を創り上げていくのか、それは個人の自由です。

    ただ、少なくとも弁理士試験だけに躍起になっていたら僕の今はないわけで、働き方の選択肢を拡げることも弁理士試験に合格することと同じくらい、もしくはそれ以上に重要なことだと感じますね。

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    弁理士はクライアント企業の下請けなのでやりがいを見出すことが難しい

    特許事務所って、企業から依頼を受けてその望みどおりに特許出願や商標出願を行う下請けのお仕事なので、心底やりたい仕事を自分の手でつくったり、その仕事に自分の意思を乗せたりすることが難しいんです。

    クライアント次第で自分の担当する仕事の内容が決まるので、

    これはやりたい!

    これはやりたくない!

    そんな自由が全く効きません。

    まぁこれはどんな企業でも同じようなものかもしれませんね。

    ただ、特許事務所で弁理士と同様に特許明細書作成をしていると、自分なりに「これはうまく書けたぞ!」と満足のいく仕事が出来ても、その満足感はすぐに露と消えていきます。

    なぜなら、上司のチェックやクライアントの指示によってその明細書を大幅に書き換えることになるからです。

    • 上司には上司の決まった「明細書の型」があるので、それに自分の書いた明細書が合わなければ内容問わず問答無用で修正を指示されたり。
    • クラインアントからの無茶な要求で、「特許法や審査基準的には間違ってるんだけど…」と思いながらもときには要求どおり明細書を修正しないといけなかったり。

    とにかく自分の意思を介在させるのが難しい仕事なんですよ。

    僕はそんな仕事に対してそれに対してあまりやりがいを感じられませんでした。

    難しい技術分野の案件は自分に回ってこないでくれ…

     

    明細書への口出しが尋常じゃないクライントには当たりたくない…

     

    上司さん、何とか一発合格にしてください…

    そんなことを毎日のように祈っていましたね。

    こんな仕事のスタンスでは、やりがいもくそもないです。

    もちろん、この弁理士の仕事に対してやりがいを抱いて直向きに頑張っている人もいるんですよ。

    弁理士にやりがいを感じる人

    • 明細書を書き上げるのが快感
    • ひと月にこなせた案件数が増えると嬉しい
    • クライントとの摺り合わせが上手

    あまり深いことは考えずに日々淡々とノルマをこなしていく「RPGのレベル上げ」的な生き方が好きな人は、弁理士の仕事にも大いにやりがいを感じると思います。

    ただ僕はそこにやりがいを見いだせなくて、

    自分の思うまま仕事をしてみたい。

    自分で創り上げた最高に楽しい仕事で、それに見合う大きな収入を生むことができたなら、どんなに毎日が楽しいだろう。

    そんなことを思うようになっていました。

    こうなると弁理士試験の勉強どころではなく、よりネットビジネスに傾倒していきましたね。

    単にネット物販でお金を稼ぐネットビジネスに終始していたら、おそらく何も変わっていなかったと思います。

    だけど、こうやって情報発信ブログを始め、ネットビジネスのコンサルティングやジョイントベンチャーなど『自分で創るビジネス』が形になっていったことで、そちらに大きなやりがいを見出すことができました。

    情報発信ブログは稼ぐ手段じゃなく働き方を創る空間。僕がせどりから情報発信へ進んで感じた大きな価値。

    今、こんな状況にいる人はいませんか?

    弁理士に向かない人

    • 特許事務所で特許技術者をやっているけど、仕事が楽しいと思えない人
    • 企業の知財部で働いているけど、嫌気がさして特許事務所へ転職しようとしている人
    • 人生変えようと弁理士の勉強をしてるけど、法文も判例も苦痛で仕方がない人

    正直なところ、弁理士の資格をとったからといって仕事が劇的に変化するなんてことはないです。

    特に特許技術者の方なんて、単に『弁理士資格持ち』という箔がつくだけで、仕事内容には何の影響もありません。

    なので、現時点で「なんかこの仕事やりがい感じないんだよなぁ」とか「毎日つまらないなぁ」と思っているのであれば、その延長線上にある弁理士資格の勉強より、人生を劇的に変化させるようなことにこそ努力のリソースを費やすべき。

    僕にとっては、その人生を劇的に変化させたものこそネットビジネスだったということですね。

    終わりに

    以上、僕が弁理士資格の勉強を辞め、特許事務所を退所してネットビジネス起業の道を選んだ3つの理由をお話しました。

    もちろん、「弁理士資格は取るだけ無駄」とか「絶対にネットビジネスに取り組むべき」とか、そんなことを言うつもりは全くありません。

    弁理士資格を取得して、その仕事にやりがいを感じながらプロフェッショナルの道を歩み続ける人は素直にカッコいいと思います。

    それに、人生を激変させる手段なんてネットビジネスに限った話ではなくて、例えば趣味で音楽活動をしていたらそれがいつの間にやら本業になることだってあるかもしれません。

    僕が言いたいのはこういうことです。

    弁理士資格を取得したからといって、一生安泰とか、給料が劇的にアップするとか、そんなのは幻想に過ぎない。

     

    それに、クライアントや上司との関係に縛られて自分の色を出すことができない日々の仕事の中で、少しでもやりがいを見出すことができないのであれば弁理士としての未来は暗い。

    いくら理系最高峰の資格だと言っても、資格をとっただけで一生安泰なんてことはありえないし、何ならいつの日か明細書の作成業務なんて機械に取って変わられるかもしれません。

    それに、人間に与えられた時間は1日24時間と決まっていますから、成果報酬が給与形態のベースにある以上大きく年収が飛躍することもまずないでしょう。

    そんな状況下で、仕事に対するやりがいすら見い出せないのだとすると、「それって頑張って弁理士資格の勉強する意味ある?」ってことなんです。

    実際に資格試験の勉強をしていた僕が偉そうなことを言える立場ではありませんが、今の時代働き方なんて自分の手で自由自在に作れるんですよ。

    だったら、弁理士資格の取得に躍起になるよりも、あなたらしい働き方を創る方向に目を向けた方が、もしかしたら将来のためになるのかもしれない。

    自分らしく、楽しいライフスタイルを、まさに”発明する”ような人生を送れるかもしれない。

    そう考えたら、僕と同じように士業の受験生からネットビジネス家へと転身する人が今後増えていってもおかしくないと思います。

    初心者の方へ 電脳せどりと情報発信のスタートアップ